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其の十弐 『横浜赤レンガ倉庫』 [横濱見聞録]

みなとみらい地区の高層建築群をを従えて、海べりに並ぶ2棟の赤レンガ建築。
90年余りを潮風にさらされてきた荒い、逞しい風貌と、埠頭にどっしりと根を据えた巨大さに圧倒されます。
新港埠頭の上屋として、港都横浜の繁栄を縁の下で支えた2つの倉庫はレンガ造り3階建て。
補強材に鉄筋を用い、スプリンクラーや防火扉を備えるなどの耐震・耐火構造、さらに、荷物用のエレベーターまで設置された、当時の建築技術の粋を集めた建物です。
窓や壁面に多用された円弧のアーチ、ファサード切妻の飾り、凝ったデザインの避雷針など、つぶさに見て回れば楽しみにこと欠きません。
倉庫でありながらも洒落た雰囲気で、ロマネスク風にまとまっています。

aka-renga-pc.jpg

★建築データ★

建築年代:1号館 大正2年(1913年) 2号館 明治44年(1911年)
設計:大蔵省臨時建築部(部長 妻木 頼黄
住所:中区新港1-1
交通:みなとみらい線、日本大通り駅 1出口から徒歩6分

館入蟻巣さんの一言
横浜ひいては日本の隆盛を願う意志を、反映させているかのような佇まいですね。うしろに伸びているランドマークタワーに、まったくひけを取らない威風堂々たる面持ちです。
異国からの品々が受け入れらる倉庫を、こんな風に瀟洒な造りをもって守ったことに、日本人の心意気が伝わり、誇らしくさえ思います。
元気君は…、わかります、倉庫のワインを守る番犬。

新郷さんの「目」というフィルターを通して浮かび上がる建物は、どれも優しくて、日常に追われて乾きがちな気持ちの、精度の高い保湿剤でした。
一年間、ありがとうございました。


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